2022年9月26日
日本三大紬についてご紹介させて頂きます。
皆さんこんにちは。
いせや鴻巣店の三村です。
お彼岸明け、だいぶ過ごしやすくなってきましたね。
私は、梨・栗・葡萄と、食欲の秋を満喫しております。
もう直ぐ衣替えの季節です。
浴衣や単衣のお手入れは、大丈夫でしょうか。
今回は、日本三大紬についてご紹介させて頂きます。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
1.結城紬について
まず、東の横綱ともいわれている結城紬からご紹介させて頂きます。
産地は、茨城県の結城市と栃木県の小山市で生産されています。
経糸と緯糸共に、絹の真綿から引き出す手つむぎ糸で織られます。
真綿を引き出してつむぐ作業は、熟練された年配の女性のツバ(唾液)が良いとも言われています。
逆に、絣糸(絣の柄)を作る手括りは、力がある男性の丈夫な歯がないとできない作業だそうです。
地機で織るという伝統的な技法で作られた結城紬は、国の重要無形文化財に指定されています。
昔は、野良着とされておりましたが、今では高級紬となっております。
着た時の風合いは、真綿に包まれている為温かく、丈夫な為単衣にお勧めです。
着れば着るほど、体になじみ糊も取れて柔らかく包まれている感じです。
2.大島紬について
次に、西の横綱といわれている大島紬をご紹介させて頂きます。
産地は、鹿児島県奄美大島が発祥の地です。
現在では、奄美大島と鹿児島市、一部、宮崎県の都城で生産されています。
大島紬は、島に自生する植物、テーチキ(車輪梅)を染料とします。
同じく、島の泥で鉄媒染した糸で織られ、泥染ともいわれています。
泥大島の他にも藍大島や泥藍大島、色大島、白大島、夏大島があります。
着た時の風合いは、光沢がありとてもしなやかです。
3.牛首紬ついて
最後に、牛首紬についてご紹介させて頂きます。
産地は、石川県の旧白峰村牛首付近で織り継がれてきた紬です。
牛首という名前は、土地の形が、牛の首に似ていたところからだそうです。
牛首紬は、玉繭(二頭の蚕が一緒に作った繭)を使います。
糸が二本出て絡むので、糸が太くなり繭から直接引き出す為に、高い技術を要します。
緯糸に玉繭を使うので、節の浮いた強くしっかりとした光沢のある質感になります。
”釘抜き紬”、とも呼ばれ、釘に引っ掛けても破れず、釘を抜くほど丈夫ともいわれます。
4.三大紬以外の代表的な紬
日本には、各地方で古くから様々な特徴のある織物があります。
山形県の「置賜紬」「米沢紬」「紅花紬」「長井紬」
新潟県の「小千谷紬」「塩沢紬」
長野県の「信州紬」「上田紬」「飯田紬」「伊那紬」「松本紬」
岐阜県の「郡上紬」
東京都の「村山大島紬」
滋賀県の「秦荘紬」
沖縄県の「久米島紬」などがございます。
紬はこのように、全国各地で織られており、産地名をそのまま名称にしたものも多いのも特徴です。
また、絹織物の一種で、真綿糸や玉糸などを用いた先染・平織の織物です。
この中で、私は紅花紬が好きです。
紅花紬は、紅花油でも知られています、紅の花の草木染です。
自然の染料なので、とても優しい色が多いんですよ。
名古屋帯でも、半巾帯でも、気軽に普段着として季節問わずお召し頂く事ができます。
5.最後に
私も実際に大島紬を着たことがあります。
大島紬を着て歩いた時のシャリ感は、何とも言えない感じなんですよ。
一日中着てても軽いので疲れないんです。
体にフィットするので、お着付の初心者にもおすすめです。
いかがだったでしょうか。
今回は、先染めのお着物をご紹介させて頂きました。
紬は普段使い出来る、とっても万能なお着物です。
気軽にお召し頂けますので、ぜひ皆さん体験してみてくださいね。
ぜひ、いせや鴻巣店で三大紬を揃えましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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いせやグループは埼玉県深谷市・鴻巣市・東松山市・熊谷市・上里町・本庄市・川越市に店舗がある老舗呉服店です。
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