平素よりいせや呉服店　FURISODE BASE いせや川越店をご愛顧いただきまして誠にありがとうございます。
FFURISODE BASE いせや川越店の酒井です。
今年は、例年になく桜の花も早く咲き始め、春のお出かけに適したシーズンとなってきました、
風土紀の昔から結城地方に伝わる結城紬をお洒落着としてお出かけしてみませんか？
今日は重要無形文化財にも指定されている、結城紬についてお話しさせていただきます。

結城紬
茨城県結城市を中心に栃木県にまたがる鬼怒川沿いで織られる結城紬は、鎌倉時代から安土桃山時代にかけ、時の領主・結城氏が織物の育成に力を入れたことからその名が残り、
真綿（繭を煮て引き伸ばしたもの）を撚りをかけずに紡いで糸にし手織りで織り上げる伝統的な技法が守られている事から、１９５６(昭和３１）年「糸つむぎ・絣くくり・地機織り」の
３工程が国の重要無形文化財に指定されました。
また、撚りをかけない糸で作られた布が世界的に珍しい事から２０１０（平成２２）年
ユネスコ無形文化遺産として登録されています。

結城紬として人気を博した江戸時代には、価格も高く江戸（東京）の呉服店から「値段を下げてほしい」という団体交渉の手紙が送られ、今も結城の資料館「手緒里」には残っているそうです。
当時から江戸の「粋」　美しい織物として今の時代まで受け継がれているのですね。

結城紬の魅力・特徴

魅力①　軽くて暖か
魅力②　着るほどに味わい豊に
魅力③　年代を問わず・受け継がれる着物

最大の特徴は真綿を手で紡ぎ出す糸にあります。
真綿は蚕の繭を２時間ほど煮て柔らかくし広げた５～６粒の繭を重ね一枚の真綿を作ります
真綿をさらに両手で広げ器具を使って糸を引き出します。
片方の手で糸を引き、もう片方の指先を使って細く撚るようにしてまとめ糸にします。
均一な太さを保つためには熟練した技が必要で、本場結城紬と認定される手つむぎ糸を
取れるようになるには１０年以上の経験が必要と言われています。後継者の方が非常に
少ないようです。
尚結城紬一反（約１２ｍ）を作るのに約２０００個の繭が必要とされています。

そうして出来上がった布は空気を含むため温かく、着心地の良い紬となります
日本には数多くの紬が各地方にありますが、縦糸・横糸の両方に手つむぎ糸を
使うのは本場結城紬だけだと言われています。この上質さが古来より今に続く
伝統なのかもしれません。ぜひ受け継いでほしいですよね。

代々受け継がれる結城紬

結城紬には糊付けがされているのですが、この糊が湯通しや洗い張りによって落ち
着込むことで真綿のケバが取れ、絹本来のツヤが出てきます。時間による経年変化で
布が美しくなっていくのです。お母様や祖母様の結城紬が時代の変化の中でも古くならない
本質の紬として今も多くの方に着て頂いているゆえんであると思います。

FFURISODE BASE いせや川越店は川越市・鶴ヶ島市・坂戸市・ふじみ野市・狭山市など
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