心地よい秋の風が紅葉の情報を運んでくれる１０月、
季節の装いとして着物を楽しめるベストシーズンがやってきました。
お出掛けのご予定はお決まりですか？
普段のお出かけにおすすめしたい「お召し」と「小紋」
その違いについてお話しさせていただきます。
FURISODE BASEいせや川越店　酒井です

衣替えの季節となりました。夏の着物や単衣物のお手入れはお早めに
いせや川越店では毎日着物クリーニングや汗抜きをお受けしています。

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「お召し」と「小紋」は何が違うの？

「お召し」は生地（織り方）の一種で
「小紋」は柄の一種です。
ですから小紋柄のお召しが有ります。
それぞれの着物について少し詳しく見てみましょう。

「お召し」とは
強撚糸と言われる糸を先染めし、織り上げれれる生地で、
柔らかな手触りや、軽い着心地のきものがお召しです。

強撚糸とは、糸の繊維がバラバラになるのを防ぐため「撚り」を掛けるのですが
通常の並撚糸が約１０００回程に対して、強撚糸は約３０００回と
撚りの回数が多く丈夫な糸で織られています。

江戸時代の将軍様が好んで着られたとかで、お召しになるから
その名前が付いたともいわれています。

無地のお召しに紋を入れるとフォーマルにもなりますが、
地紋を入れるなど織り方によっては軽くて丈夫な生地ですから、
単衣仕立てにも向くカジュアルな着物として重宝します。

日本で織られているお召の主な産地は
西陣お召し　京都・西陣で織られ、経済産業省指定の伝統的工芸品で
細かなシボのある丈夫な生地が特徴です。
白鷹お召し　山形県・白鷹町で織られるている。単衣でよく着られます
塩沢お召し　新潟県・塩沢町で織られていますが塩沢紬とは別物で
強撚糸を使用し、西陣の技術も取り入れた織物です。

それぞれに産地の特徴を生かした素敵な作品が有ります。
男性の着物好きな方にもお召しは汗をかいてもしわになりにくく
着やすいのでおススメです

「小紋」とは
観劇や御友人との食事会・ご旅行など普段着として着て頂きたい　小紋
普段着と言えば洋服を思い浮かばれる方が多いと思いますので
この場合の普段着は、フォーマルな場所ではない。と思ってください。
結婚式のように、〇〇式と呼ばれる席には小紋は避けたほうが良いでしょう。
久しぶりに帰ってきた娘夫婦との食事会や、ご主人との散策など、
親しい方とのお出掛けに着て頂きたいのが小紋です。

礼装としての留袖や訪問着が絵羽と呼ばれる柄合わせが有るのに対して、
小紋は白生地に柄を一方向に繰り返し型を置いて染めあげていく着物です。
柄の大小や、柄向きも様々あり、柄数の多さなど普段から楽しめるお着物です。
礼装用のきものと普段着と呼ばれるきものを区別するのに分かり易いと思います。

細かく小さな柄で型紙を使って染められる江戸小紋や
型染と京友禅の技法を融合させた京小紋など広く知られているのではないでしょうか。

プライベートなお出かけに着て頂く小紋に合わせる帯は
半幅帯　（細帯のひとつで、カジュアルに用いる事が多い帯です）

名古屋帯　（半幅帯と比べ帯幅が広く、金糸や銀糸を用い織られた品や
生地に柄を描いた染め帯などが有ります。）
帯の種類によって同じ小紋でも表情が変わります。自分に合わせた
コーディネートをお楽しみください。

生地感を楽しむお召し。描かれた柄の多様性を楽しむ小紋。
それぞれ普段着として着られるきものの代表でもあります。
きものを着る機会は少なくなっていますが、きものは世界に誇れる
日本の文化でもあります。この文化をも残すためにも日頃のお出かけに
きものを着装してみませんか。

本日は最後までお読みいただきまして
ありがとうございました。

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