2024年12月27日
着物のお手入れについて 深谷本店
皆様こんにちは、いせや深谷本店の小林です。
今回は着物のお手入れについてお話させて頂きます。
新年を迎える前に着物の状態を確認し、お手入れをしておきましょう。
◎着用後のお手入れ
- 汗や汚れの確認: 着物を脱いだら、すぐに汗や汚れがついていないか確認しましょう。特に襟元や袖口は注意が必要です。
- 陰干し: 直射日光を避け、風通しの良い場所で陰干しします。着物ハンガーに掛けるとシワになりにくいです。
- ほこりを払う: 羽根ぼうきなどで、優しくほこりを払いましょう。
- シミ抜き: シミが付いた場合は、早めに専門のクリーニング店に相談することをおすすめします。
◎定期的なお手入れ
- 虫干し: 季節の変わり目には、着物箪笥から出して陰干しをする「虫干し」を行いましょう。湿気を飛ばし、虫食い防止にもなります。
- クリーニング: 年に一度は、専門の着物クリーニングに出すことをおすすめします。プロの手によって、汚れやシミを落とし、生地を傷めることなくお手入れしてくれます。
- 保管: 着物箪笥にしまう際は、たとう紙に包んでからしまいましょう。湿気やほこりから着物を守ることができます。
着物のお手入れの注意点
着物をお手入れする際にはいくつか注意することがあります。
特にご自宅でお手入れする際には参考にしてください。
①着物の素材に注意
絹:
絹はデリケートな素材のため、正しいお手入れが必要です。まず絹は水に弱く、シミになった場合、家庭でのお手入れは難しいです。絹の着物のシミや汚れをご自宅で洗おうとすると輪染みになったり縮んだりしてしまいます。しみになった際には迷わず専門のクリーニング店に相談しましょう。
絹は摩擦に弱いため、他の衣類と擦れるのを避け、優しく扱ってください。帯を締める際などにできるスレは専門店でスレ直しが出来る場合もあります。
そして着物を着ているとどうしても避けられないシワ。絹は高温に弱い為、 当て布をして低温でアイロンをかけるか、ドライクリーニングに出しましょう。
木綿:
木綿の着物は、絹に比べてお手入れが比較的簡単ですが、それでも注意すべき点があります。
まず洗濯する際には機械の摩擦は生地を傷めるため、手洗いが基本です。漂白剤や蛍光剤入りの洗剤は色褪せの原因になるため、中性洗剤を使用しましょう。
色落ちする場合もありますので必ず単独で洗い、洗った後は強く絞ると生地を傷めるので、優しく水気を切ってください。直射日光を避け、風通しの良い場所で陰干ししましょう。
アイロンをかける際には直接アイロンをあてるとテカリの原因になるため、必ず当て布をして低温でかけてください。
化繊:
化繊の着物は、絹やウールなどの天然素材の着物と比べて、お手入れが簡単で気軽に着用できるのが魅力です。シワになりにくい素材が多く、アイロンがけの手間が省けます。
汚れがつきにくく、洗うこともできます。
しかし素材や混率によってお手入れ方法が異なりますので洗濯表示をよく確認し、それに従って適切な方法で洗濯しましょう。
②湿気や直射日光を避ける
着物の一番の敵は湿気です。カビの原因となるため、着用後は必ず風通しをよくし、湿気を飛ばしましょう。保管の際には除湿シートを入れるのもおすすめです。
また、直射日光は生地の色褪せや変色の原因になります。陰干しを心がけましょう。
本来は一年に一度は虫干しをすることが適切ですが、それが面倒だと感じる方には着物の保管用の便利グッズもあるので活用していきましょう。
いせやではこれがオススメ!『きものキーパー・帯キーパー』
きものキーパーは着物を簡単に保管できる便利グッズでジップロックのようになっています。
湿気や紫外線や害虫から守ってくれるので、ここに着物を入れておくだけで5年間は虫干しもなく綺麗な状態で保管して頂けます。
桐のタンスが無くても箪笥の上やベッドの下等に置いておけるので、収納スペースにも困りません。
ただし、きものキーパーに入れる際には必ずきれいな状態で入れましょう。汗や汚れ等がある際にはクリーニングに出し、クリーニングから戻ってきてから入れる必要があります。
着物の応急処置
- 水性の汚れ (お茶、ジュースなど):
- 乾いた布やティッシュで、優しく押さえるように水分を吸い取ります。
- 油性の汚れ (油、メイクなど):
- 乾いた布やティッシュで、汚れをできるだけ拭き取ります。
- 重曹を水で溶いたペーストを薄く塗り、しばらく置いてから乾いた布で拭き取ります。
- 固形物の汚れ (泥、食べこぼしなど):
- ブラシなどで、汚れを優しく払い落とします。
- 水で濡らした布で、汚れを拭き取ります。
- 血の汚れ:
- 冷水で湿らせた布で、優しく叩くようにして汚れを落とします。
- 重曹を水で溶いたペーストを薄く塗り、しばらく置いてから水で洗い流します。
その他
- 雨に濡れた場合:
- 風通しの良い場所で、陰干しします。
- 直射日光は、色あせの原因となるため避けましょう。
- 汗染み:
- 中性洗剤を薄めた液で、優しく押し洗いします。
- 風通しの良い場所で、陰干しします。
当店では、クリーニング専門のスタッフも在籍しておりますので遠慮なくご相談下さい。
皆様のご来店お待ちしております!
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いせやグループは埼玉県深谷市・鴻巣市・東松山市・熊谷市・上里町・本庄市・川越市に店舗がある老舗呉服店です。
晴れの日の着物からカジュアル着物まで、呉服全般を取り扱っているほか、着物のお手入れのご相談なども承っております。
いせや呉服店では「前結びの着付け教室」を開催しております。ぜひお気軽にお越しくださいませ。