2022年1月27日
着物で真冬のお出かけしませんか? 寒さ対策はどうする?
もうすぐ節分ですね。
豆を投げると後片付けが大変なので、我が家では毎年小さな袋入りの福豆を投げることにしています!
節分の後には「立春」の日がやってきて、暦の上では春になりますが、まだまだ真冬の寒さが続きそうです。
寒い冬でも、お天気の良い日には着物でお出かけしたいですよね。
いせや呉服店では、着物でお出かけするイベント企画も行っておりますので、ぜひご参加くださいませ。
今回は、真冬の着物は寒さが心配…という方のために、着物姿におすすめの「防寒アイテム」などについてお伝えいたします。
冬の着物は寒くない?
一年を通して着物を着ている実感としては、着物は思いのほか寒くありません。
正絹の着物は、素材そのものの保温性が高いので、見た目よりもずっと温かいですよ!
とはいえ、寒風の吹く季節に着物を着るなら、やはり寒さ対策が必要になります。
冬向きの着物の素材は?
最近では、ポリエステルの「洗える着物」もとても人気がありますね。
化繊の着物は雨の日などに活躍してくれますが、真冬に着るなら正絹の着物のほうが温かくておすすめです。
襦袢も正絹にすると、さらに温かく、静電気もおきにくいので裾さばきも楽です。
このほか、冬向きのカジュアル着物として、ウールやシルクウールの着物もあります。ウール着物は普段着用途としておすすめですが、観劇や食事会など、ちょっと素敵な場所にお出かけするなら、やはり正絹の着物が良さそうですね。
インナーとアウターで寒さ対策を
寒さ対策の考え方は、基本的に洋服の場合と同じです。
・インナーを温かくする
・冬用のアウターを着る
・冬用のファッション小物を使う
インナー、アウター、防寒小物は、それぞれ和装用に作られた物もありますが、洋装用の物を着物に合わせられる場合もあります。
冬の着物姿では、襟元や帯周りが隠れてしまいますので、アウターや小物類は、冬の「着物のおしゃれ」のポイントにもなりますよ!
着物の寒さ対策・実践編
インナーで寒さ対策!
襦袢の下には、通常「肌襦袢」を身に着けます。ネル生地など冬素材でできた肌襦袢のほか、発熱素材などの機能性インナーでも代用できます。
和装用に作られた機能性インナーもありますし、襟ぐりが大きく開いた七分袖・五分袖のタイプなら、洋服用の肌着を着用しても大丈夫ですよ。
女性は特に下半身の冷えも気になるところですが、和装用のタイツや、冬用のレギンス、ステテコなどを活用するのもおすすめです。
ちなみに、私(スタッフ高橋)は、裾よけはほとんど使わず、夏には夏のステテコ、冬には冬のステテコを愛用しております。夏は汗を吸ってくれますし、冬はすきま風を防いでくれるのでおすすめのスタイルです!
アウターで寒さ対策!
着物用のアウターには以下のようなアイテムがあります。
・羽織
・道中着
・道行コート
・その他の和装用コート
羽織は前が開いており「カーディガン」のような役割になりますので、真冬の寒さ対策としては心もとないです。ただし、室内で脱がなくてよいという点が便利です。
襟の形が着物に似ている「道中着」は、カジュアルな着物に気軽に合わせられるアウターです。
襟元が四角い形をしている物が多い「道行コート」は、礼装にもカジュアル着物にも合わせられるので、一枚持っていると便利です。一見すると薄くて寒そうですが、正絹の道行コートを上に着るだけでもずいぶん温かくなりますよ。
本当に寒い時期には、もう少し厚手でしっかりしたコートを着たくなりますよね。
ウール、カシミヤ、ツイードなど洋服用のコートと同じような素材の和装コートも販売されています。ベルベットの和装コートなどもおしゃれですね!
なお、道中着、道行コート、和装コートは室内に入る時には脱ぐのがマナーとなっています。
洋服の場合と異なり、袖が引っかかったりしてちょっと脱ぎにくいので、美しい所作で脱ぎ着ができるように練習をしておくといいですよ。
小物類で寒さ対策!
着物姿では、冷えやすい3つのポイントがありますので、重点的に対策することをおすすめいたします。
1. 足元
「草履」は靴と違って足を覆う作りになっていませんので、足元が寒く感じられます。
ネル生地や別珍生地の足袋など、冬用の温かい足袋にするだけでも保温性が高まります。また、つま先が覆われた「防寒草履」もおすすめです。
気の置けない友人とのカジュアルなお出かけなら、思い切ってブーツスタイルに挑戦してみても良さそうですね!
2. 袖口
着物は袖口が開いていますので、入り込んでくる冷たい風が辛いです。
普通の手袋でも寒さ対策にはなりますが、ロンググローブにするとさらに温かいですよ!
3. 襟元
衣紋(えもん)を抜いた襟足は、「美しい着物姿」の最大のポイントとも言えますが、冬は襟元がとても寒いですよね。
真冬に着物を着る時は、マフラーやショール、ティペットなど襟周りの防寒小物が必須です!
ショールは、肩にかけるだけでは寒いので、着物の襟(衣紋)にかぶせるようにしっかり巻いて大丈夫です。ブローチや専用クリップで留めておくと、手で押さえなくてよいので便利です。
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[いせや呉服店・広報担当 高橋]
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いせや呉服店は、埼玉県内に7つの店舗を持つ老舗呉服店です。
振袖など「晴れの日」の着物はもちろん、カジュアル着物や男性着物など呉服一般を取り扱っております。
着物のお手入れについてもお気軽にご相談くださいませ。