2023年1月28日
博多帯ってどういうの? 川越店
こんにちは(^^♪
FURISODE BASEいせや川越店の酒井です。無事に2023年度の二十歳のつどいを迎えることが出来ました。
当日は会場がとても賑わっており華やかで素敵でした!
さて今回は博多帯についてお話をさせて頂きます。
鎌倉時代の1241年が始まりとされ、今年(2023年)782年の歴史を持つ博多織はそのほとんどが帯として織られています。
帯の話となりますと、皆様は京都の西陣織をイメージされる方が多いと思いますが、西の西陣。東の桐生と並び博多帯と呼ばれ帯の三大産地として今日まで歴史はつながっています。
今日は福岡県の博多を中心に生産される博多帯についてお話しさせていただきます。
博多織の起源と歴史
1235年博多商人・萬田弥三右衛門と承天禅寺の聖一国師が博多より中国・宋へ渡りました。
宋で過ごした6年間、織物・素麺・箔などの製法を学び、聖一国師は修行に励みました。
1241年に博多に帰還。弥三右衛門はこれらの技術を人々に伝え、織物技法だけは家伝としました。
その250年後弥三右衛門の子孫萬田彦三郎が中国・広東へ渡り織物の技法を研究、
さらに改良工夫をした織物が、地名をとって「博多織」と名付けられました。
江戸時代
筑前黒田藩の初代藩主黒田長政は、徳川幕府への献上品に博多織を選び、毎年3月に帯地十筋と
生絹(着尺)三疋を献上。これにより博多織は全国に知られることとなります。
江戸時代は黒田藩の統制の下に十二件の織屋のみに生産が許されていました。
仕掛けが八割
仕掛けとは糸を織機にかける準備の工程で、博多織の製造工程の中で最も集中力を要します。
帯によっては15000本以上にもなる経糸を1本ずつ決められた順番で、1mmにも満たない非常に小さな穴に通していきます。1本でも並びが狂うと図柄や手触りが崩れてしまうのでとても神経を使います。
織手はデザインの魅力を最大限に引き出すため、柄が変わる度に仕掛けを変えていきます。
1日に仕掛けられるのは1000本程度、つまり1本の帯の仕掛けに長ければ10日以上かかります
帯の製造は、完成した帯の華やかさからは想像もつかない地道な作業の繰り返しなのです。
鳴かせて一人前
しなやかさと丈夫さを合わせ持つ博多帯の特徴のひとつが、絹鳴りと呼ばれる締める時に絹が擦れて鳴る「キュッキュッ」という独特の音です。身支度をする時にこの音を聞いて清々しい気持ちになる、
気が引き締まるというお声をよくいただきます。「博多織の職人は鳴かせてこそ一人前」という言葉が
受け継がれています。
献上柄に込められた願い
博多織を代表する柄である、献上柄。江戸時代筑前福岡藩の初代藩主により博多織の反物や帯が江戸幕府に献上されたことからこの名前が付きました。
仏具をモチーフにした独特の図柄は、鎌倉時代に博多織の原点となる織物を中国・宋から持ち帰った
萬田弥三右衛門が考案したと言われています。
仏具のモチーフには 魔除け・厄除けの願い
縞のモチーフでは 親子縞と呼ばれる「親」を表す太い線の間に「子」を表す細い線があり、親が子を包み込み守っている様子を表しています。
親子縞とは逆の配置で、親から子へ広がっていく様子を表す孝行縞があり家内安全・子孫繁栄の願いが
込められています。
季節を選ばない一年中使える帯
博多織の中でも、厚地の「紋織り帯」は袷や単衣に合わせ、薄地の「紗献上」は夏物に合わせますが、
平地の「献上博多帯」は一年中使うことができるオールシーズン用帯です
程よい硬さと、ハリのある生地の献上博多帯は通気性にも優れ、季節を問わずに締めることができます
そのため、季節に合わせた帯選びが苦手な初心者でも、安心して締められるのがうれしいですね。
そしてシーズンだけでなく、帯の格としても使い勝手の良い帯と言えます。
ご覧いただきありがとうございました。
埼玉県深谷市に本店があります創業148周年のいせや呉服店が県内13店舗目となります
小江戸川越に2022年8月20日に新規オープン。 「FURISODE BASE いせや川越店」は
川越の成人式会場 ウェスタ川越の向かいに店舗がございます。
振袖の販売・レンタルを中心にご案内をさせて頂いておりますが
年に数回の着物の展示会も開催させていただいております。
今日お話しさせていただいた博多帯や西陣袋帯、京都や十日町の染め物のお着物
大島に代表される紬の着物など季節に合わせてご用意させていただきます。
もちろん着付けに必要な和装小物や和装グッズなども特別価格をご用意いたします
また店内にきもののお手入れ・クリーニングをお受けできるスペースも常設。
さらにダイヤモンドや真珠製品を中心にした宝飾品や宝飾のお手入れ・リフォームも承ります
どうぞお気軽にお立ち寄りくださいませ。
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
いせやグループは埼玉県深谷市・鴻巣市・東松山市・熊谷市・上里町・本庄市・川越市に店舗がある老舗呉服店です。
晴れの日の着物からカジュアル着物まで、呉服全般を取り扱っているほか、着物のお手入れのご相談なども承っております。
いせや呉服店では「前結びの着付け教室」を開催しております。ぜひお気軽にお越しくださいませ。