2023年3月27日

有松絞りとは?魅力や歴史について 深谷本店

皆さんこんにちは。いせや本店の小林です。
本日3月27日は3×9(さくら)=27の語呂合わせと、七十二候のひとつ「桜開始(さくらはじめてひらく)」が重なる時期であることから、日本さくらの会が制定した
さくらの日だそうです✿

 

私は桜が好きなので毎年近くの公園や少しお出掛けをして桜を見に行きます。
しかし、満開の桜は意外とすぐ散ってしまい、大好きな春もあっという間に終わってしまうんだろうなと考えたら、まだ春は始まったばかりなのにもう既に寂しく
感じております…

 

皆さんはどの季節が一番好きですか?
日本は四季があるのがとても素敵ですよね。春が終わっても次の季節も楽しもうと思います(^^)

 

さて今回は、いせやでも何度か展示会で登場しております「有松絞り」についてお話させていただきます。

 

そもそも絞りとは?
絞りとは染めの技法の中でも特に古くから日本に継承されてきた「絞り染め」で作られた着物のことをいいます。
絞り染めの歴史は6、7世紀頃の奈良時代には各地で絞り染めが行われていました。
江戸時代には絞りの着物が絞りによってできる凸凹が肌と着物に隙間をつくるため、風通しが良いことから夏の普段着として定着していました。

 

絞り染めの着物は「括り」「染め分け」「染め」という3つの工程で出来上がり、数年間かかってやっと完成するほど難しい手業が求められます。

 

絞り染めは絞り染めの布地を糸で何回もくくったり縫って締めたりなどの加工をし、染める部分と染めない部分を作って、染料に浸して布を広げると染めなかった部分が白く残って絞った部分が突起状になります。

 

絞り染めの布地を糸で括る工程は着物の色数に応じて3つの工程を何度も繰り返すことも珍しくなく、丹念に作られているため高級な着物が多いです。
ただし、ポリエステルなど素材が安価なので手に入りやすい値段の着物が多数あります。
ポリエステルで作られた絞りの特徴として、化学繊維で作られているので洗っても括りのシワが残るように加工されています。

 

有松絞りの産地


有松絞りは、愛知県名古屋市の有松町・鳴海町地域でつくられる木綿絞りの総称です。布をくくって染める絞りの技術で、さまざまな文様を描き出します。
軽やかで涼しい感触のため、主に浴衣地として愛用されており、有松町・鳴海町地域は全国一の絞り染め産地となっています。

 

有松絞りの歴史


絞りの町有松は、江戸時代の初め、徳川家康が江戸に幕府を開いてまもない慶長13年1608年)に、絞り開祖竹田庄九郎らによって 誕生しました。

 

有松絞りの歴史は、尾張藩が有松絞りを藩の特産品として保護し、竹田庄九郎を御用商人に取り立てたことからはじまりました。
旅人が故郷へのお土産にと、きそって絞りの手拭、浴衣など を買い求め、これが街道一の名産品となり、その繁栄ぶりは、北斎や広重の浮世絵にえががれたましたが、鳴海の宿は有松を描いたもので、「名産有松絞り」と記してあります。

 

昔の繁栄と、日本建築の美しさを今に伝える町並みは、200年を経過した貴重な文化財です。その景観は、名古屋市の町並み保存指定第一号として、また全国町並み保存連盟の発祥地としても知られています。

 

有松絞りの魅力

有松絞りの魅力は、なんと言ってもその美しい模様。そして存在感のあるシワやヒダといった独特な触り心地です。

 

そんな有松絞りは、大まかに6つの工程から作られます。はじめにデザインを決めて下絵を描き、型をつくる。次に刷毛で絵を刷り、布をくくって技法に応じた模様をつくる。染め工程と糸抜きを行なったら仕上げに。これらの各工程に専門の職人がいます。
また有松絞りには多くの模様を生みだす技法が存在し、かつてその数は100種類を超えていたとか。

 

現在では杢目抜い絞りや板締め絞りなど、約75種類の技法が残っています。複雑な模様を一つひとつ手仕事でつくりあげる。その職人の腕が有松絞りを支えています。

 

そして有松絞りは今、様々なカタチに進化しています。
かつては手ぬぐいや浴衣が有松絞りの主な商品でしたが、最近では、有松絞りを活用したデザイナーズファッションブランドを立ち上げたり、絞りを体験できるワークショップを開催するなど新たな挑戦が行われています。

 

他にも伝統色である藍色のほか、赤や黄色などのカラフルな色合いの商品をつくったり、現代に生きる伝統工芸として、様々な新しい取り組みが行われています。

 

いかがでしたか?有松絞りにご興味がある方の参考になれば幸いです。

 

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