2023年7月9日
どうして結婚式に黒留袖を着るの?深谷本店
皆様こんにちは、いせや深谷本店の小林です。
深谷では今年も七夕祭りが開催され、賑わっています。
今年は昨年よりも多くの人が浴衣を着ているように感じます。
私も今年撫松庵の浴衣を購入しました。綿の浴衣よりも着心地が軽く、洗濯してもアイロン要らずなので人気があり、いせやでも多くのお客様にお買い上げ頂いております。
今浴衣を探しているお客様にはおススメです!
今回は黒留袖についてお話させて頂きます。
新郎新婦のお母様は結婚式で黒留袖を着る方が多いと思います。黒留袖について詳しく知っておくとより特別なものに感じられますよ。
黒留袖とは
黒留袖とは、既婚女性が着用する着物の中でもっとも格式が高い「正礼装(第一礼装)」です。
黒留袖は、一般的に黒色の地に豪華な柄が施されています。柄は主に金や銀の刺繍や織り、または友禅染めで表現されます。柄の中には花や鳥、植物等がモチーフになります。
「比翼仕立て(ひよくじたて)」という仕立て方になっているのも、黒留袖の大きな特徴です。
昔は重ね着が正式だったため、長襦袢という下着の上に白羽二重の着物と黒留袖を二枚重ねて着ていました。
それがいつしか簡略化されるようになり、衿・袖口・おくみ・裾部分など、外から見える部分にだけ白羽二重の布を縫い付けて、重ね着しているように見せる比翼仕立てが主流に。
比翼仕立てにはお祝い事が重なりますようにという意味も込められています。
黒留袖を着るシーンとは
黒留袖は、とても格が高いために、着るのは結婚式や披露宴に限られます。
黒留袖を着用できるのは、新郎新婦の母、仲人の妻、新郎新婦の姉妹など、ごく近親者だけです。
黒留袖を着る理由としては、最も格式の高い着物を着用することで、お招きした方々に礼儀を尽くし、敬意と感謝の気持ちを表すという意味合いがあります。
黒留袖の特徴
「黒留袖」という言葉は、そもそも「日向五つ紋付き黒地裾模様の留袖」を省略したものです。
黒留袖には、背に1つ、両袖の後ろと両胸にそれぞれ1つずつ、合計5つの家紋を入れるのが決まりです。紋の種類は、最上格となる「染め抜き日向紋」とされています。
また、生地は黒地の地色で、模様の無い縮緬を用います。
柄は裾部分だけにあり、縫い目で途切れない絵羽模様になっているのが特徴です。
黒留袖を着る理由
黒留袖は、緻密な刺繍や高級な生地を使用しており、日本の伝統的な美意識を表現しております。装いの格式が高く、重圧感があります。そのため、結婚式や特別な場では、親族や友人の結婚における地位や関係を示すために黒留袖が選ばれます。
黒留袖に合わせる小物のルール
黒留袖に合わせる帯は、
金糸や銀糸などを使用して多彩な文様を織り出した錦織や唐織などの格調高い袋帯を選びましょう。
帯の結び方は黒留袖の場合、二重太鼓(にじゅうだいこ)と決まっています。
帯の地色は白か、銀や金が一般的。
濃い地色はNGといわれています。
吉祥文様や有職文様、正倉院文様など、品格の感じられる模様がおすすめです。
帯揚げや帯締めは白が基本。白地に金や銀が入っているものでもいいでしょう。
黒留袖に合わせる場合には、色物の帯揚げ、帯締めを使うことはありません。
黒留袖の下に着る長襦袢は、白が基本です。
半衿も白のみ。色や柄ものの半衿を合わせることはありません。
足袋も同様に白が基本です。
末広とは結婚式などの儀式のときに持つ、小ぶりの扇のこと。
祝儀扇とも呼ばれ、扇の骨の部分は黒塗り、広げた際の扇の表面は、金または銀のものが一般的です。
あくまで儀式用の飾りのため、あおいだりして使用するのではなく、
自身から見て体の左側に、帯と帯揚げの間に挟むように挿しておくのがルール。
ゲストのお出迎えやお見送りの時、集合写真を撮影する時などには、
末広が横向きになるように右手に持ち左手を添えます。
いかがでしたか?
いせや深谷本店では黒留袖レンタルもご利用いただけます。
お気軽にご相談ください。
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晴れの日の着物からカジュアル着物まで、呉服全般を取り扱っているほか、着物のお手入れのご相談なども承っております。
いせや呉服店では「前結びの着付け教室」を開催しております。ぜひお気軽にお越しくださいませ。