2024年3月9日
着物の箔のお手入れはどうしたらいい? 深谷本店
こんにちは(*^-^*) いせや深谷本店の横村です。
卒業シーズンですね!当店では毎日袴のお仕度のお嬢様が来店されています♪
春休みに入りお振袖選びにご来店されるお嬢様・ご家族様が増えてきました。
お母様の振袖を持ってきてくださるご家庭も多く、クリーニングにも出される方が多いです。お母様の時のお振袖は高級品が多く絞りの振袖や箔がていている振袖をご持参される方がいらっしゃいます。
成人式終わってからずっと閉まったままの方も多く、箔が他のところについてしまったりとれかかっていたりといったケースも最近多く見受けられます。
今回は、お振袖やお着物の箔のお手入れについてお話をさせて頂きます。
箔とは金や銀などの金属を叩いて薄く平らに延ばしたものです。美術工芸や装飾に用いられ、絵画の表面に張ったり、裁断して文様を表現したりします。また、金箔や銀箔を散らして表された図柄を「箔散らし」といいます。大小の正方形や細かく裁断した野毛、金箔を蒔きつけた砂子などを併用して表現します。きものに多く見られるほか、帯に織り表されることもあり、染織品でも効果的に使われています。金彩は、染め上がった生地に金や銀の箔、金粉などを接着加工する技術です。これは友禅染をより華やかに表現するために行う工程です。
金彩のベタつきの原因
金彩を触ったときにベタつく場合、畳んだ反対側の生地に柄が映っている状態の原因は多くの場合、湿気や高温等の暑い場所での保管が原因となります。
ベタつきは、バインダーと呼ばれる箔を着物に付ける専用の特殊な糊が表に出てくることで発生します。
また保管をする際に、箔のところにティッシュを間に挟んでしまうとそのティッシュが箔についてしまう原因になります。
ティッシュがついてしまうと、取るのに料金が高くなってしまうので注意しましょう。
クリーニング時の注意
ベタつきがあるまま丸洗いをしてしまうと箔がはがれてしまうので、丸洗いは避けましょう。
ベタつき直しをしないでクリーニングに出したい場合は、部分洗いがおすすめです。部分洗いは、ベタつきのある箔の部分は避けて職人が手作業で部分的に洗う作業となります。
ベタつきを直したい場合は、ベタつき直しをすることも可能ですので是非いせやにお持ちください。
当店ではきものクリーニング専門師が在籍しておりますので、お気軽にお持ちくださいませ。
※箔のベタつき直しは時間がかかりますので、着用希望の場合は早めにご相談下さい。
保管する際の注意点
先ほどもお伝えしましたが、箔の間にはティッシュは挟まずに保管をしましょう。また、厚紙や和紙以外の用紙が挟んである場合は外してから保管をすると湿気対策になりカビの発生も軽減されます。
また、湿気やカビから守る「きものキーパー」に入れて保管をおすすめします。
きものキーパーとは、着物専用の保存袋となっており三層構造の特殊フィルムで着物をカビ・湿気・臭い・虫から守る優れもの。脱酸素剤いらずで簡単に収納できます。長期保存はもちろんですが、比較的着用回数の多い着物の保管にお勧めです。
きものキーパーを使用する際は、必ずクリーニング後にたとう紙ごと入れて密封して下さい。
箔のきものの場合はベタつき直しをしてから保管する事をおすすめします。
いかがでしたでしょうか?
箔がベタついているとクリーニングに時間がかかり料金も通常よりも高くなってしまいます。
そうならないためにもきものキーパーを使用して湿気やカビから大切なお着物を守ってくださいね!
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いせやグループは埼玉県深谷市・鴻巣市・東松山市・熊谷市・上里町・本庄市・川越市に店舗がある老舗呉服店です。
晴れの日の着物からカジュアル着物まで、呉服全般を取り扱っているほか、着物のお手入れのご相談なども承っております。
いせや呉服店では「前結びの着付け教室」を開催しております。ぜひお気軽にお越しくださいませ。