2025年8月29日
季節の変わり目に重宝!「単衣(ひとえ)」着物で秋を先取り 深谷本店

夏の暑さが和らぎ、少しずつ秋の気配を感じる今日この頃。衣替えの準備を始める方も多いのではないでしょうか。
「着物にも衣替えってあるの?」と思われた方、あるんです。着物には季節ごとに着るべき種類があり、特にこれからの時期に活躍するのが**単衣(ひとえ)**という着物です。
「単衣って何?」という方もご安心ください。今回は、着物の知識がない方でも単衣の魅力を知っていただけるよう、分かりやすくご紹介します。
単衣とは?
着物は、裏地がついている**袷(あわせ)と、裏地がない単衣(ひとえ)**の2種類に大きく分けられます。
袷は、着物の表地と裏地が二重になっており、保温性が高いのが特徴です。一方、単衣は裏地がないため、袷に比べて風通しが良く、軽やかに着ることができます。

単衣はいつ着るの?
一般的に、単衣は6月と9月に着るものとされています。
- 6月: 袷から単衣への衣替えシーズン。夏に向けて少しずつ軽装になっていきます。
- 9月: 単衣から袷への衣替えシーズン。秋の始まりを告げる、夏の終わりから秋の初めにぴったりの着物です。
とはいえ、最近は気候変動の影響で残暑が厳しく、9月を過ぎても暑い日が多くなっています。伝統的なルールにとらわれすぎず、気温に合わせて着物を選ぶのが現代の賢い着こなし方です。
なぜ単衣がおすすめなの?
9月に単衣をおすすめする理由は、着る人を軽やかに、そしてエレガントに見せてくれるからです。
裏地がないため、重苦しい印象にならず、残暑の中を涼しげに過ごせます。また、生地によっては透け感が美しいものもあり、夏の終わりから秋の始まりにかけての繊細な季節感を表現するのにぴったりです。
- 見た目の涼やかさ: 重ねていない分、すっきりと軽やかな印象になります。
- 快適な着心地: 通気性が良く、体に熱がこもりにくいため、気温が高い日でも快適です。
- 秋を先取りした着こなし: 素材や色合いで、夏の終わりから秋へと向かう季節の移り変わりを表現できます。

どんな単衣を選べばいい?
初めて単衣を選ぶなら、**紬(つむぎ)や小紋(こもん)**がおすすめです。
- 紬: 素朴で温かみのある風合いが特徴で、普段のお出かけにぴったりです。
- 小紋: 柄が全体に繰り返されており、カジュアルでかわいらしい印象になります。
色合いは、少し落ち着いたくすみカラーや深みのある色を選ぶと、秋らしさを演出できます。例えば、深い緑やえんじ色、からし色などがおすすめです。
帯や小物に秋らしい色(栗色、柿色など)を取り入れるだけでも、ぐっと季節感が出ますよ。
単衣で秋を先取りしよう
単衣は、夏の終わりと秋の始まりという、ほんの短い期間だけ楽しめる特別な着物です。
着物初心者の方も、まずは単衣から着物デビューしてみませんか?
軽やかな着心地と、季節を先取りするおしゃれを楽しんで、着物でお出かけしてみましょう。
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いせやグループは埼玉県深谷市・鴻巣市・東松山市・熊谷市・本庄市に店舗がある老舗呉服店です。
晴れの日の着物からカジュアル着物まで、呉服全般を取り扱っているほか、着物のお手入れのご相談なども承っております。
いせや呉服店では「前結びの着付け教室」を開催しております。ぜひお気軽にお越しくださいませ。