2025年4月10日
結婚式に黒留袖を着る理由は?深谷本店

皆様こんにちは、いせや深谷本店の小林です。
今回は結婚式に黒留袖を着る理由についてお話しさせて頂きます。
黒留袖とは
留袖は袖が短めで、裾だけに模様が入った着物のことです。
その中でも黒留袖とは、地の色が黒の留袖のことです。
着物のなかで最も格の高いとされている第一礼服(正礼装)にあたります。
いくつか黒留袖の特徴があるので、せっかく着用するのであれば知っておくとよいでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!
「紋」
背中と両胸と両後袖に最上格となる「染め抜き日向紋」で合計5つの家紋(五つ紋)を入れるのが決まりです。
レンタルの場合は、家紋の部分だけシールのように貼り替えられる貼り紋や、便宜上の紋として誰でも自由に使える通紋などを使います。
そのため、ご自身の家紋が分からなくても心配ありません。
「柄」
胸や袖など、上半身は無地で柄がなく、裾まわりに柄が入っています。
描かれる柄は、縁起のよい吉祥文様や重厚な有職文様など、格調の高いものが多いですが、最近ではモダンな柄など多少流行もあります。
ご自身のお好きな柄を選ばれると良いでしょう。
「仕立て方」
「比翼仕立て(ひよくじたて)」という仕立て方になっているのも、黒留袖の大きな特徴です。
昔は重ね着が本来の着方だったため、長襦袢という下着の上に白羽二重の着物と黒留袖を二枚重ねて着ていました。
それがいつしか簡略化されるようになり、衿・袖口・おくみ・裾部分など、外から見える部分だけに白羽二重の布を縫い付けて、重ね着しているように見せる比翼仕立てが主流になりました。
比翼仕立てにはお祝い事が重なりますようにという意味も込められています。
結婚式で黒留袖を着る理由は?
結婚式で黒留袖を着用するのは、新郎新婦の近しい親族です。
なぜ近しい親族は黒留袖を着用するのでしょうか?
その理由は、最も格式の高い着物を身に着けて招待した方を迎えることで、
足を運んでいただいたことに対して礼を尽くし、感謝の気持ちを表しているからなんです!
さらに、黒留袖は緻密な刺繍や高級な生地を使用し、日本の伝統的な美意識を表現しており、装いの格式が高く、重圧感があります。
そのため、結婚式や特別な場では、親族や友人の結婚における地位や関係を示すために黒留袖が選ばれます。
「新郎新婦の母親」
新郎新婦の母親が和装にする場合は、礼装のなかでも最も格の高い五つ紋の入った黒留袖の着用がおすすめです。
「新郎新婦の親族」(祖母、叔母、姉妹など)
新郎新婦の姉妹や祖母、叔母など親族が結婚式に着物で出席する場合は「正礼装」や「準礼装」にするのが一般的なマナーです。
新郎新婦の母親が黒留袖ならば、親族の既婚女性は黒留袖や色留袖、未婚女性なら振袖がふさわしいでしょう。
また、地域によっては親族の女性は全員が黒留袖を着用することになっているところもあります。
あらかじめ結婚式前によく確認して、両家親族の装いの「格」を合わせるようにしましょう。
「仲人夫人」
仲人夫人として結婚式や披露宴に出席する場合は、黒留袖がもっともふさわしいとされています。
黒留袖に合わせる小物のルール
黒留袖に合わせる帯は、金糸や銀糸などを使用して多彩な文様を織り出した錦織や唐織などの格調高い袋帯を選びましょう。
帯の結び方は黒留袖の場合、二重太鼓(にじゅうだいこ)と決まっています。
帯の地色は白か、銀や金が一般的。濃い地色はNGといわれています。
吉祥文様や有職文様、正倉院文様など、品格の感じられる模様がおすすめです。
帯揚げや帯締めは白が基本。白地に金や銀が入っているものでもいいでしょう。
黒留袖に合わせる場合には、色物の帯揚げ、帯締めを使うことはありません。
黒留袖の下に着る長襦袢は、白が基本です。半衿も白のみ。
色や柄ものの半衿を合わせることはありません。
足袋も同様に白が基本です。
黒留袖だけではなく和装では、アクセサリー類は結婚指輪以外つけないのが基本です。
メイクや髪型も、結婚式の主催者としての立場を考慮し、黒留袖の気品や美しさがより引き立つと同時に、
お客様に礼を尽くした装いになるよう心がけましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!
当店では黒留袖・訪問着のレンタル着物を取り扱っております。
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ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
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