振袖のたたみ方と
お手入れ・保管

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ずっと大切
二十歳の思い出

振袖は親子、姉妹で受け継ぐことができるものです。
家族の想いがこもった振袖を次の世代が引き継ぐのはすてきなことです。
そのために必要なのが、お手入れと適正な保管。
着用しようと思ったらシミが……、とならないよう、着用後のお手入れをおすすめします。

最初に
  • 振袖を脱いだ後は、和装ハンガーにかけ、直射日光の当たらない場所にかけて風を通して湿気を抜きます。長襦袢、小物類も同様に風を通します。
  • 必ず手を洗ってから、お手入れをしましょう。ハンドクリームをつけないのもポイントです。
  • 清潔な白いタオルで振袖の襟や袖口を軽く払い、ほこりを落とします。
  • シミや汚れがあった場合は専門店に相談するのが安心です。

振袖のたたみ方

  • 振袖の畳み方を説明した写真1ステップ1

    きれいな床に襟を左にして振袖を広げて置きます。手前の下前を脇線で折り返します。

  • 振袖の畳み方を説明した写真2ステップ2

    下前の衽を縫い目に沿って手前に折り返します。

  • 振袖の畳み方を説明した写真3ステップ3

    上前の襟〜衽を下前の襟〜衽に合わせます。この時上部の袖はそのままの位置にあり、脇の縫い目はそろっていませんが、気にしません。

  • 振袖の畳み方を説明した写真4ステップ4

    襟肩あきの襟を内側に折り、三角形にします。襟をピンと張るのがポイントです。

  • 振袖の畳み方を説明した写真5ステップ5

    上前側の脇縫い線を持って背縫いで折り、下前側の脇縫い線に重ねます。襟もきれいに三角に重ねます。脇が揃い、振袖が半分になった形となります。

  • 振袖の畳み方を説明した写真6ステップ6

    上前側の袖を袖付け線で身頃側に折り、たもとの先を折り返します。

  • 振袖の畳み方を説明した写真7ステップ7

    裾を持ち上げて身頃を二つ折りにします。

  • 振袖の畳み方を説明した写真8ステップ8

    ひっくり返し、下前側の袖を身頃の上に重ねます。たもとのはみ出た部分を折り返し、完成です。

長襦袢のたたみ方

  • 長襦袢の畳み方を説明した写真1ステップ1

    きれいな床に襟を左になるように長襦袢を広げて置きます。上前が上部になります。

  • 長襦袢の畳み方を説明した写真2ステップ2

    脇縫い線に合わせて下前、上前の順に重ねます。長襦袢が平面になった形になります。

  • 長襦袢の畳み方を説明した写真3ステップ3

    下前の脇縫い線と長襦袢の中心が合うように折ります。袖が身頃の中心よりはみ出ている形です。

  • 長襦袢の畳み方を説明した写真4ステップ4

    下前の袖を長襦袢の中心で折り返します。ちょうど半分になりました。

  • 長襦袢の畳み方を説明した写真5ステップ5

    上前を同様に背中心に折り返し、袖を折り返して重ねます。

  • 長襦袢の畳み方を説明した写真6ステップ6

    全体を半分に折りたたみます。完成です。

袋帯のたたみ方

  • 袋帯の畳み方を説明した写真1ステップ1

    きれいな床の上に表を下にしてまっすぐに広げます。

  • 袋帯の畳み方を説明した写真2ステップ2

    柄が終わるところが内側に来るように4分の1の長さに折りたたみます。

  • 袋帯の畳み方を説明した写真3ステップ3

    さらに半分に折って完成です。箔、金糸、銀糸があるところには薄紙を入れると安心です。

お手入れ・保管について

写真:床に置かれた振袖と振袖小物

着物は世代を超えて着られるものです。といっても、お手入れが悪いとやはり痛んでしまいます。いい状態で長持ちさせる方法はただ一つ。お手入れです。
着用後は湿気や汗を抜くために干してから収納です。振袖だけでなく、長襦袢や帯、小物も忘れずに干しましょう。帯揚げが水分を吸っていることも多いようです。

そして、収納ですが、このときに着物を点検します。シミや汚れがある場合はできるだけ早く専門店に相談してください。早ければ汚れが定着する前に処理できます。汚していないつもりでも襟元にファンデーションがついていることも。

きちんとたたんだら、たとう紙に包んで保管します。ビニールは通気性が悪いので使用しないほうが良いでしょう。保管場所は桐ダンスが最適ですが、多くの着物を重ねないようにします。着物に適した防虫剤を着物に直接触れないように置けば安心です。

そして、乾燥した天気の良い日を選んで1年に一度は虫干しをしましょう。このときに着物のチェックを行なって、カビやシミがあったら専門店に相談することをおすすめします。