【知っ得Weekly】卒業袴と振袖の「帯」の違い徹底解説！ 東松山店

これから迎える成人式や卒業式で、華やかな着物姿を楽しみにしている方も多いでしょう。

特に初めて着物に触れる方にとって、「帯」の種類は少し複雑に感じるかもしれません。

卒業式に合わせる「半幅帯（はんはばおび）」と成人式の振袖に合わせる「袋帯（ふくろおび）」は、見た目も役割も大きく異なります。

今回は初めて式典を迎える方にもわかりやすいように、この二つの帯の違いとそれぞれの役割をご紹介いたします。

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１．振袖（成人式）に使う「袋帯」とは？

成人式で着る「振袖」は、未婚女性の最も格式の高い（フォーマルな）第一礼装です。その振袖に合わせるのが「袋帯」です。

【格式の高さと役割】

・もっともフォーマルな帯：袋帯は、結婚式や成人式、パーティーなど、格式の高いシーンで使われる帯です。

・豪華な見た目：金糸や銀糸がふんだんに使われ、華やかで格調高い柄が織り込まれているのが特徴です。着物全体の主役の一つとして、豪華さを演出します。

・「お太鼓（たいこ）」を作る帯：袋帯は、二重太鼓や華やかな変わり結び（飾り結び）にして、背中に大きなボリュームと美しさを作り出します。この「結び」を見せることが、振袖姿の大きなポイントとなります。

このように、袋帯は幅も広く、長さもたっぷりあるため、複雑で立体的な結び方で、後ろ姿を華麗に彩る役割を担います。

２．卒業袴に使う「半幅帯（袴下帯）」とは？

卒業式で着る「袴（はかま）」スタイルは、動きやすさを重視した略礼装です。この袴の下に締めるのが「半幅帯」、別名「袴下帯（はかましたおび）」です。

【軽快さと役割】

・カジュアル寄りの帯：半幅帯は本来は浴衣や普段着の着物に合わせる、カジュアルな帯です。卒業袴姿では、袴の下に隠れてしまうため、袋帯のような格の高さは必要ありません。

・着物と袴の「つなぎ役」：半幅帯の最も重要な役割は、着物を固定し、その上から袴を安定させるための「土台」となることです。

・「色」のアクセント：帯の結び目は袴で隠れますが、前や横から帯が数センチ見えるため、着物と袴の間の色のアクセントとして機能します。リバーシブル（裏表使える）ものが多く、コーディネートの差し色に使われます。

半幅帯は、その名の通り幅が半分で、軽くて柔らかいのが特徴です。袴を履くことを前提としているため、帯自体にボリュームは不要なのです。

３．袋帯と半幅帯の決定的な「４つ」の違い

成人式の振袖（袋帯）と卒業式の袴（半幅帯）のスタイルで、なぜ帯を使い分けなければならないのか？その理由となる決定的な違いをまとめます。

①【幅と長さ】

・袋帯：幅が広く、長さも非常に長い。豪華な飾り結び（帯結び）を作るために必要なサイズです。

・半幅帯：幅が半分で短かめ。袴の下に締めるため、ボリュームは必要ありません。

②【結び方と見せ方】

・袋帯：複雑で華やかな「飾り結び」を作り、帯結び自体を最大限に見せます。

・半幅帯：着物を固定するためのシンプルな結び方（文庫結びなど）にし、上から袴を重ねて結び目を隠します。

③【フォーマル度（格）】

・袋帯：最も格式が高い「礼装用」の帯。振袖（第一礼装）に必須です。

・半幅帯：比較的カジュアルな「普段着・略礼装用」の帯。袴スタイルに最適です。

④【硬さと厚み】

・袋帯：金銀糸などで織られ、硬くて厚い。しっかりとした重厚感があります。

・半幅帯：軽くて柔らかい。袴の下に締めてもゴワゴワせず、着崩れしにくいです。

４．卒業袴の着付けは「半幅帯」でないとダメなの？

「振袖を持っているから、袋帯を使いたい」と考える方もいるかもしれませんが、卒業袴の着付けに袋帯は使えません。

その理由は、袋帯の「硬さ」と「ボリューム」にあります。

・ボリュームが出すぎる：幅が広く厚みのある袋帯を袴の下に締めると、ウエスト周りがゴワゴワと膨らみすぎてしまい、袴が綺麗に着付けられません。

・着付けの安定性：半幅帯は軽くて体に馴染みやすく、袴を安定させる土台として最適です。硬い袋帯では、その固定の役割を果たしにくくなります。

いかがだったでしょうか。

卒業袴と振袖で使う帯の違いは、その衣装が求める「格式」と「着付けの役割」の違いから来ています。今回の紹介を参考にして、素敵な成人式、そして卒業式を迎えてください。

いせや東松山店では広々とした駐車場も完備しておりますので、お車でのご来店もスムーズです。

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